こんにちは！ arc-en-ciel〈アルコンスィエル〉Takako（→プロフィールはこちら）です。
2022年9月20日に、わたしの祖母の命が危ないので、今から家に連れて帰ると母から連絡があり、それから7日後の26日に祖母は旅立ちました。
そのことを、わたしの先輩に話すと「今、そんなふうに家で幸せな最期を迎える方いないよ。良かったら ぜひブログに書いてね」と言ってもらいました。
わたしも、こんな最期を迎えられたら良いなと思った、祖母とすごした7日間と葬儀までのことを3回に分けて、お話しします。
今回は２回目、 祖母が帰ってきた2日目からです。
１回目はこちら→おばあちゃん ありがとう（ 大切な家族との最期の時間 ）
おばあちゃんとすごした 2日目
次の日、娘を幼稚園に送り出し すぐに、祖母の「お肌のお手入れ」をしたいと思い会いに行った。
祖母は眠っていた。
昨日は、施設からの移動や、たくさんの家族に会って 今朝はまだ眠いみたい、と母が教えてくれた。
祖母の顔は、シミ１つなくキレイだった。
「おばあちゃん おはよう！タカコだよ、お顔のお手入れさせてね！もっとキレイになるよ」と目を閉じたままの祖母に声をかけた。
お顔にクリームを塗って、温かいタオルをのせ、その後 優しくお顔をふき化粧水をつけ、またクリームをたっぷり塗った。
腕にもクリームをたっぷり塗って保湿をした。
最後に、産毛の処理をして眉を整えた。
「おばあちゃん、気持ちよかった？ キレイだよ！」
祖母は、少し目を開けた。
きっと、今日も祖母に会いたくて、子どもや孫、ひ孫が来てくれるから、よりキレイなおばあちゃんで会ってほしかった。
まもなくして、わたしの妹、父の妹とその息子が来てくれた。
自宅に戻り、幼稚園から娘が帰ってくると、おばあちゃんに会いたいと言ったので、2人で会いに行った。
午前中は眠そうだった祖母は、娘に会えて嬉しそうだった。
わたしも娘も、おばあちゃんに会えて嬉しいよ、と伝え、少しの時間だったけど一緒にいることができた。
おばあちゃんとすごした 3日目
祖母が帰ってきて3日目、わたしは午前中セッションの日だったので、幼稚園から帰ってきた娘と一緒に祖母に会いに行った。
娘は、どうしても持って行く！ と言い持って来た 「黄色い風船」を、ベッドの頭部分をゆるやかに起こして座っている祖母に見せていた。
ふと気づくと、2人で風船で遊んでいた。
ポーンと娘が祖母にパスして、祖母が風船を打ち返し、娘はまた祖母へ。
ビックリしている わたしに、娘が「ママも一緒にしよう！」と3人で風船を落とさないようにポーンと相手に優しくパスした。
「わぁー おばあちゃん上手！」
「Hちゃん（娘の名前）も上手！」
笑いながらワイワイ騒いでいたら、父・母も嬉しそうに その様子をみていた。
声を出すことはないけど、祖母は嬉しそうな表情だった。
風船遊びが楽しかったようで、娘に手招きして、また遊んでいた。
こんな時間を過ごせるなんて思ってもいなかった。
娘が生まれてからずっと、いつも祖母は「可愛いね！可愛いね！」と言ってくれていた。
それに、わたしは「言葉の力」のスゴさを体験しているので、祖母へプラスの影響を与える言葉を言った。
くわしくはこちら→「 言葉の力 」で病気が… ⁇
「おばあちゃんは 可愛いです」
「おばあちゃんは ステキです」
「おばあちゃんは 元気です」
「おばあちゃんは 健康です」
と、祖母の横で何度も。
すると、祖母は「か・わ・い・い」と声に出した！
とても嬉しそうにみえた。
わたしがもう一度、「おばあちゃんは 可愛いです」と言うと、やっぱり嬉しそうだった。
歳を重ねても、褒められると嬉しくなるよね！と、わたしも嬉しい気持ちになった。
「おばあちゃんは 元気です」「健康です」とわたしが言っているときは、初めは少し驚いているようだった。
そして、
「おばあちゃん、わたしね 小さな頃、お母さんお父さんが仕事で忙しくて寂しかったけど、一緒にいてくれて、そばにいてくれてありがとう」
と言った。
祖母は、うんうんと ゆっくりうなずき、目は涙がたまって赤くなっていた。
わたしの気持ちはちゃんと届いているんだ、と感じた。
おばあちゃんとすごした 4日目
祖母が帰ってから4日目、わたしと娘は、留守番を頼まれ、朝から実家に行った。
父・母が、2年間お世話になった施設に、これから自宅で介護するための相談に行ったり、祖母がショートステイするための施設に話を聞きに行ったりするので、家を空けるからと。
祖母は、「おばあちゃーん、おはよう！ タカコとHちゃん来たよ！」と言っても目を閉じたままだった。
この日はずっと目を閉じ、ベッドで横になっていた。
明日は家族3人で、おばあちゃんの好きなモンブランのケーキを買って会いに行こう！と思った。
おばあちゃんとすごした 5日目
朝起きると、フッと２つのことが浮かんだので、母に伝えようと思った。
実家に着いて、祖母にあいさつをして、それから わたしは母に２つのことを話した。
１. 「『 今 』に意識を向けること」
２. 「日の流れ」
「今に意識を向けること」とは、祖母とすごせる「今」この時を1番大切にすること。
今後 自宅での介護に備えて、いろんな手配を済ませることは もちろん大事。
だけど、先のことを考えるより、「今」を大事にしてほしい、祖母とすごす大切な時間を1番に意識してほしい。
「わたしは、おばあちゃんが生まれてきて良かった！楽しかった！幸せ！と思ってくれたら嬉しい」
「おばあちゃんが満たされることをする、わたしが出来ることを」と話した。
その中の１つとして、3日後に祖母の入浴をするための打合せをしているのを耳にしたので、「お風呂はやめた方が良いと思う」と母に伝えた。
命が危ないということで家に帰ってきた祖母は、3日間は元気な姿を見せてくれたけれど、今は眠っていることが多い。
祖母は、明らかに衰弱している。
わたしでも、身体がきついとお風呂に入れないときがあるし、お世話をしてくれている方に、身体をさわられるのを嫌がっているように感じる場面を何度か見る機会もあったから。
（とても親切で優しく介護してくださっていたけど）
毎日、身体は拭いて清潔だし、お風呂はもう少し元気になってからでも良いと思うよ、と母に伝えた。
母は「お風呂好きな おばあちゃんを湯船につからせてあげたかったから‥‥ 喜ぶと思っていたけど、もう少し後でもいいね」と言ってくれた。
嬉しかった。
それから、母に「日の流れ」を伝えた。
「日の流れ」とは、「『 宇宙のリズム 』からみた、祖母が帰ってから今日まで、そして明日からの数日がどういう意味を持つのか」ということ。
（「宇宙のリズム」の話をすると長くなるので、またの機会に）
「今日と明日は『 全方位がフラットになって、どちらの方向へ自分が進むのか？を問われる 』という日なの」
「わたしはね、おばあちゃんが家に帰ってきてくれたのは、みんなに会うためだと思っている」と伝えた。
そして、フッと浮かんだ言葉を添えた。
「おばあちゃんは、お母さんやお父さんを困らせないよ」と。
それから、みんなでケーキを食べた。
祖母は、介護ベッドの頭部分を起こした状態で、母から口に入れてもらって、好きなモンブランやその他4種類のケーキをほんの少しずつだけど食べてくれた。
一緒にティータイムができて、すごく嬉しかった。
おばあちゃんとすごした 6日目
6日目 25日の日曜日、今日はわたし1人で祖母に会いにきた。
この日の「宇宙のリズム」を知っていたので、それを実行しようと思っていたから。
１つめは、『 誠実さを問われる 』ということ。
「誠実さ」とは
・感謝を忘れない生き方
・家族に対しても、関わる人に対しても、その人のことを思いやっての接し方
・キレイ事ではなく、言葉でしっかり気持ちを素直に伝える生き方
そして ２つめは、『 あいまいなことをハッキリさせようとする 』ということ。
なので、わたしは、目を閉じてベッドに横になっている祖母に、心を込めて伝えた。
「おばあちゃんに出会えて嬉しかったよ！」
「おばあちゃん、わたしをサポートしてくれてありがとう！」
「おばあちゃんの姿から、たくさんのことを学ばせてもらって、今 役立っているよ！ありがとう」
それから、
「おばあちゃん 大好きです」
「おばあちゃんは 元気です」
「おばあちゃんは 可愛いです」
「おばあちゃんは ステキです」
と伝えた。
そして、ちょっと不思議と思われるかもしれない話をした。
「おばあちゃん、タカコもそうだけど、人間は『 魂 』である自分が、どうやって上手に『 身体 』と『 心 』を使ってこの世界を楽しむか？って、地球にやってきた存在なんだよ」
「おばあちゃん自身の『 魂 』はずっと生き続けるけど、この地球で物を触ったり食べたりとか体験ができるための、この『 身体 』は長い間使ったら脱いで、次の人生では また新しいものを選んだりできるよ」
「おばあちゃんが、あー 地球で楽しく遊んだ！ 今回の人生思い残すことがない！ と思ったら『 魂 』の存在に戻ることも、まだ したいことがあるなら、ここで遊び続けることもできるよ」
「おばあちゃんの本体は『 魂 』だよ」と、話した。
くわしくはこちら→ 「何をするために 生まれてきたか」考えたことありますか？
また、
「おばあちゃんもタカコもみんな、神さまと同じ、愛と光の存在なんだよ」と。
（ここでいう神さまは、宗教の神様と言われているものではなく、この世界を創った「創造主」のことです）
祖母は目を閉じたままだったけれど、「魂」にはきっと届いていると信じて話した。
わたしが帰るとき「おばあちゃん、タカコ帰るね！また会いにくるね！」と、
祖母の胸のところに、頬をつけハグをした。
祖母にハグをしたのは初めてだったので、嬉しかった。
ふと見ると、母も祖母のおでこに、愛おしそうに頬をつけて優しく微笑んでいた。
祖母は、母にとって義理の母になるのに‥‥
2人で旅行にも行っていたなぁ‥‥
わたしは、義母にこんなふうに できるのかな？
その光景を見て、すごいなぁと思った。
お母さん、ありがと。
おばあちゃんに良くしてくれて、優しくしてくれて。
心の中で思った。
「おばあちゃん幸せだね」と、わたしも幸せな気持ちいっぱいで家に戻った。
おばあちゃんが家に帰って 7日目
9月26日 早朝3時、父から「おばあちゃんの命が危ない」と連絡があり、家族3人実家に向かった。
3時25分頃に着いたら、母から、
「おばあちゃん、亡くなったよ」
「ついさっき、お医者さん帰られたけど、おばあちゃん3時20分 お亡くなりになりましたって診断されて‥‥」
「まだ、おばあちゃん温かいよ」と。
わたしは、祖母の頬を触った。
温かかった‥‥
そして、穏やかなキレイな顔だった。
「おばあちゃん ありがとう」
と、わたし・娘・夫で、祖母の横に立ち、顔を見ていた。
涙は、出なかった。
おばあちゃんは、今回の人生を楽しみつくしたんだなぁ。
おばあちゃんは地球を卒業することを選んだ、今はとっても自由になったんだ。
ステキな おばあちゃんだったなぁー そんなことを思っていた。
本当にステキな「生き様（いきざま）」を見せてもらった。
わたしはよく、祖母の小さな頃の話を聞いていた。
家の前が海で いつも泳いで遊んでいたこと、小学校のときどういう いたずらをしたとかや、そのとき流行ったマンガの話。
保母さんのときの話、お嫁に来ることになった きっかけや、お姑さん・小姑と田植え対決をして圧勝した話、飼っていたスピッツという犬の話。
子ども4人を電車で海へ連れて行ったときの話、お腹を手術した話、お父さんの小さな頃や、お父さんの大学合格祝いで食べた お店のすき焼きがとっても美味しかったとかの話も聞いた。
また、生きているときに戦争を経験しているので、そのことも。
大好きだった、自慢のお兄さんが戦死したことや友達の死、戦争中の生活や食事のことなど、わたしが生まれる前のいろんな話を わたしは聞いていた。
パッピーだけの人生ではなかったと思うけれど、いつも凛としていて、起きた事に心を囚われず、さっぱりと しなやかに生きていたように感じた。
そして、なにより毎日を楽しんでいた。
初めてだ‥‥
私達が到着して、まもなく、父のきょうだい、訪問看護の方が来られ、少し後に葬儀会社の方がみえた。
急に慌ただしくなってきた。
訪問看護の方が、祖母の身体をキレイにしてくれていた。
娘はその様子を、少し離れたソファーの横に立ち見ていた。
いつもと様子が違うので「大丈夫？」と尋ねると娘は、
「Hちゃん（娘の名前）、人が天に戻るの、初めてだったのでビックリした‥‥ 」
と言った。
そういえば、わたしもだった。
祖父は、13年前に病院で亡くなったから、こういう場にはいなかった。
「ママもこういうの初めてかも‥‥ ビックリしたよね。ママもちょっとビックリしてる」
と言い、娘を抱きしめた。
それから、わたしは母にお願いした。
「おばあちゃんのお化粧は、わたしにさせて下さい！」
「他の方にさせないで、お願いね‼︎ 」と。
祖母は、両親の家から、隣の祖母の家のお座敷に、父や父のきょうだい、わたしの夫の手で大切に抱きかかえられ移動した。
わたしが少し遅れて祖母の家に行くと、祖母は、葬儀屋さんの用意してくれたキラキラした和模様の布団に横になり胸の所には、守り刀（まもりがたな）が置かれていた。
横には、お線香とろうそくが台の上に置かれ、座布団が用意されていた。
もう少ししたら、枕経をあげにお坊さんが来られると聞いた。
最後のお化粧
わたしは、起きてすぐ実家に来たのでスッピンだった。
なので、後でお化粧をしようと自分のメイク道具一式を持ってきていた。
そのメイク道具と母の化粧品も借りて、祖母へお化粧をした。
「おばあちゃん、お化粧させてもらうね」と伝え、
クリームを塗って、化粧下地を塗り、目の周りだけ薄くファンデーションを塗った。
肌があまりにもキレイなので、その他はファンデーションを塗らなくてもよかった。
あとは、眉を少し書き足し、まぶたには 優しい薄いゴールドのアイシャドウをちょっとだけ指でのせ、頬にはピーチオレンジ色のチークをほんのり入れて、唇は潤いのある質感の優しいローズ色で彩った。
母から薄いメイクにしてね、と言われていたので、とても自然な感じに仕上げた。
髪は、ヘアオイルをつけて、全体を美しく整えた。
イキイキとして、本当にキレイだった。
祖母も喜んでいる気がした。
大好きな祖母の、長年使ってきた身体・お顔を美しくしたい。
「おばあちゃん ありがとう、おばあちゃんの身体さん ありがとう」と思いを込めて、最後のお化粧をした。
前職で、たくさんの方をメイクしてきたし、祖母のメイクも何度もしているけれど、何か違った。
特別な経験だった。
枕経
ちょうど、祖母のお化粧を終えると、お坊さんがみえた。
祖母が布団に横になっている その前に、お坊さんが正座して枕経をあげた。
その後ろに わたし達 親族8名がその場にいた。
おばあちゃんも、この光景をみているんだろうなぁーなど思いながら、座布団に正座をして お経を聞いていた。
お経が終わると、お坊さんに お茶をお出しした。
その後も 父・母は、決めないといけないことが 次から次へとあるようで、なにかと慌ただしかった。
お通夜、葬儀の日程や、どんな祭壇にするか、用意する食事の内容 ……
人が亡くなると、決める事がたくさんあるんだと驚いた。
わたしは、両親の家にもどった。
ご飯が炊けていたので、お味噌汁を作って朝食の用意をしていた。
母が戻ってきて、明日 お通夜で、葬儀は明後日に決めたと言った。
バタバタしたくないし、大阪や和歌山にいる孫達も、祖母に会いたいと思うからと、そう決めた理由を話してくれた。
普通は、亡くなった日にお通夜で、次の日に葬儀。
もしそうだったら、亡くなった方を想う間もなく もっとバタバタと忙しいんだなと、ビックリした。
朝食をすませ、わたし達家族は自宅に戻り、娘は幼稚園へ、夫は仕事へと向かった。
〈 祖母のお通夜・葬儀のことは、次のブログでお話しします 〉
１回目はこちら→おばあちゃん ありがとう（ 大切な家族との最期の時間 ）
3回目はこちら→おばあちゃん ありがとう（ 大切な家族との最期の時間）3回目
最後まで読んでくださり、ありがとうございます♪
